2020年6月19日金曜日

中国とインドが軍事衝突で20人死亡の意味



今月15日になりますが、インドと中国の両軍が、互いに国境を争っているヒマラヤ山脈地帯で衝突し、その時にインド人の兵士20人が死亡するという事件が起こりました



両軍の衝突は北部ラダック地方のガルワン渓谷で起こり、インド兵に20人の死者と76人以上の負傷者が出たと公表されています

中国側は被害について公表していませんので死傷者数は分かりません

衝突の起こった地帯は、ヒマラヤ山脈沿いの全長3440キロに及ぶ場所で、複雑な地形のため両国の国境はあいまいとなっています

この衝突では実弾などは使用されていないものの、中国軍は狼牙棒と呼ばれる、木の棒に釘をたくさん打ち込んだ武器を使用したとされています

インドではいま、武漢肺炎が流行しており、19日時点の段階で、感染者38万人、死者が12千人以上を出しています

ここへきて国境での紛争が起こって多数のインド人死者が出たことから、国民の間に反中感情が高まっています

インドでは中国製品のボイコット運動が発生しているそうです

インドと言えば、アメリカのトランプ大統領が「G7を拡大してG11にしよう」と提案した新たに加えると述べた国の一つです

トランプ大統領のG11構想は、明らかに対中国を意識した、国際的な包囲網づくりのためのものです

ですが、一筋縄ではいかないものでもあります

インドについても、はたして乗って来るかどうかは分からない情勢でした

インドというと親日、親米のイメージがあり、中国とは対立を深めているように思われますが、実際には天秤外交に近い感じで動いていました

日本の政権もアメリカにつくか中国につくか曖昧な天秤外交をしているように見えますが、インドも似たようなところがあります

中国やロシアが主導している「上海協力機構」と呼ばれる国家連合のようなものがあるのですが、インドはそちらに加盟をしています

インドは何でも親米、反中なわけでは無く、中国のご機嫌もうかがっておきたいとする姿勢であったと言えるでしょう

今回の衝突によって、インド国内では反中感情が高まっておりますから、おそらくはアメリカ寄りの動きになってくると思います

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