天皇陛下がご即位されたのは5月1日ですが、それを内外に示す行事が今回の儀になります
太陽がもっとも輝いている時の色を現しているとされる古式装束「黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)」に身を包まれ、玉座「高御座(たかみくら)」にて即位を宣明されます
皇室は初代の天皇である神武天皇が即位され、2600年以上がたった現在でも存続し続けるという、人類史上の奇跡とも言える存在です
中国などは長い歴史を持つと言いますが、実際には王朝は断絶していて、様々な王朝が入れ代わり立ち代わり興り、歴史の継続性がありません
これほどの歴史を持ち、現代まで続く存在は世界にはどこにもないのです
ですから私たち日本人は、天皇陛下のいらっしゃることを誇りをもって感じられていいと思います
皇室がこれほど長く日本に続いていたのも、そこには外国の王や皇帝などとは違う存在であるためですが、そのことは昨日も述べました
天皇陛下は国民を「大御宝」(おおみたから)として大切に思い、自らの身命をささげてまでも、国民の安寧を祈られる存在だからです
それは単なる飾りごとではなくて、実際にそのようなお気持ちを天皇陛下が持たれている事を示す事例があります
敗戦後にマッカーサーと昭和天皇がご会談をされた時のことです
マッカーサーは天皇陛下がどうせ命乞いをするのだろうと思って、はじめはふんぞり返っていたといいます
しかし開口一番に天皇陛下が言われたのは以下のような言葉でした
「敗戦に至った戦争の、いろいろの責任が追及されているが、責任はすべて私にある。文武百官は、私の任命する所だから、彼等には責任はない。
私の一身は、どうなろうと構わない。私はあなたにお委せする。この上は、どうか国民が生活に困らぬよう、連合国の援助をお願いしたい」
つまりご自身は処刑になっても構わないから、どうか国民が生活に困らないように配慮して欲しいという願いだったのです
それを聞いてマッカーサーは「かつて、戦い敗れた国の元首で、このような言葉を述べられたことは、世界の歴史にも前例のないことと思う」と感動して聞いたと言います
この事例だけをみても、天皇陛下がどれほど国民の事を思われてきたのかわかります
そして国民もそれを感じ取っているがために、これほど長く皇室は人々から尊敬され、愛され続けてきたのです
日本人は皇室を誇りに思っていいでしょう
今一度あらためて、天照大神から継がれてきた天皇の御心に想いを馳せるときですね。
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