2019年12月15日日曜日

北朝鮮とアメリカの思惑

北朝鮮は「非常に重大な実験」に成功したと称して、アメリカを挑発しています

実験はおそらくアメリカ本土まで届く、大陸弾道ミサイルのエンジンの試験だったのではないかと言われています



金正恩は以前にアメリカとの交渉期間を一方的に年末までと宣言していました

その期限が迫る中、北は焦り始めて挑発行為に出ているのでしょう

これに対してトランプ大統領は「必要なら軍事力を行使する」と記者団の質問に答えたり、「敵対的な行動をとれば、あまりに多くのものを失う。実際、すべてを失うだろう」とツイッターでけん制しています

しかしあまり本気度は感じられないものとなっています

こうした事態に、北朝鮮はどのように考えているのか、アメリカのトランプ大統領はどう思っているか気になるところです

北朝鮮が交渉の期限を区切ったり、挑発に出ているのは、制裁が効いているという証拠でもあるでしょう

もし経済制裁が効いていないのであれば、わざわざ交渉期限を定める必要もありません

そのままだらだらと交渉を続け、延命し続ければいいわけですから

制裁はさして効果を上げていないという意見もありますが、やはり効果はあるものと思います

北は危険な実験などを繰り返すことで、アメリカを振り向かせ、何とか制裁の解除か、経済支援を引き出したい思惑があります

それに対してトランプ大統領の方は、それほど相手にしていないように見受けられます

アメリカ国内で北朝鮮問題に関心が薄く、支持率を取れないからだという意見もあますが、そうではなくて制裁の効果がるなら、わざわざ自ら仕掛けなくても、いずれ自壊するのを待った方が得策だという考えもあるでしょう

かつてソ連邦の崩壊のように、戦略的に耐えることで、相手が自壊するのを待つという手もあります

これは経済制裁などが効いていて、相手がどんどんと弱まっている時に有効な手段です

戦国時代などの戦いに例えれば、お城を囲んで兵糧攻めにしているようなものでしょう

しっかりと抜け穴を塞いで兵糧攻めしていれば、いずれは白旗を上げてくるか、内部で自壊していきます

トランプ大統領は、経済制裁の効果が出てきていると理解して、いまは待っているという側面があります

そして以前に述べましたように、トランプ大統領は出城を叩くのではなく、本丸を崩そうと考えています

出城というのは北朝鮮の事で、本丸は中国です

トランプ大統領は北朝鮮に時間を取られるよりも、本丸の中国を攻略した方がよいと考えているでしょう

以前に北朝鮮を大坂の陣における真田丸と例えたこともあります




そのようにトランプ大統領は、いま中国の攻略に力を向けています

このような対中攻略にアメリカが立っている時期に、日本はアメリカと中国へ二股外交を仕掛けているように見えます

習近平の国賓として招くのもそうですね


この事にアメリカは不気味なほど黙っていますが、心の中ではそうとう考えが溜まっている事を知っておくべきです

もしも日本が中国寄りになるのなら、ふたたび日本を叩き落すための作戦を実行されても不思議ではありません

バブル崩壊後にも、アメリカが日本落としに進んだことを知っておくべきでしょう


トランプ大統領は日本をもっと強くして、自国のパートナーとしたいという思いがありますが、日本がアメリカから離れて、中国につくのなら、一緒に突き落とそうとまた考えを変えるでしょう

そうした愚かな行為をとるべきではありません

日本は対中姿勢でアメリカと歩調を合わせていかなくてはならないでしょう


2 件のコメント:

  1. このブログを読み始めて、トランプさんの印象が変わりました。
    自国のために合戦を挑み、戦術として駆け引きをする。


    安倍さんは、自己保身のため、大国(強い国)に対し駆け引きをする。
    駆け引きの必要はないです。
    このブログを見ましょう!

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  2. 去年の半ば、中国に制裁を開始する直前に、トランプは金正恩に会いましたよね。これは、今から本丸を攻めるので、出城はしばらくおとなしくさせておく、という意図があったと思います。今年にはいっての交渉は、韓国をはずして、米朝の直の連絡ルートを確立する、というのが戦略的目的だったと思われます。今年6月、G20の直後にトランプが半島に飛んで金正恩と話しをしましたが、韓国ぬきのアレンジがきちんと機能するか、テストしたのだと思います。韓国が間で話をこね回すと混乱して危険なので、半島有事の戦略的対応は、韓国を抜きにするのがよい。

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