2020年3月22日日曜日

株価暴落で日銀と年金運用の含み損が問題になる

新型コロナウイルスの感染拡大と、原油の暴落によって、世界中の株価が暴落を続けています



おそらくこのままでは世界恐慌に突入すると思われます

それについては後日書くこととします

こうした株価の下落を受けて、日本では日銀と年金を運用しているGPIFが膨大な含み損を抱えることとなっています

先に申し上げると、今はまだ含み損ですので、持っている間は損は確定しませんが、将来的に売却すれば、その時点で損が確定します

日銀はETF(上場投資信託)の買い入れを行っていて、今まで購入した額は30兆円近くに達すると言われています

日銀はETFの買い入れによって、日本の株価を買い支えていたわけです

日本ではGDPはほとんど伸びないにもかかわらず、株価の上昇が続いていました

ついこの間まで日経平均は24千円近くまであがっていました

これは実体経済が良好なのではなく、日銀や年金の買い入れがあって、株高を演じていたわけです

この株高を背景に、安倍首相も経済に強いとみなされ、評価されていた面があります

しかし、今回の株価暴落によって、日銀と年金運用とは共に莫大な含み損を抱える事となりました

日銀はすでに3兆円の含み損を抱えたと言われています

今後さらに買い入れを強化して、今まで6兆円の買い入れ枠を、倍の12兆円まで増やすと日銀黒田総裁は発言しました

株価の下落がここで止まらず、さらなる下落が続いていくと、含み損はさらに巨大なものとなります

そうなると、内外からの批判も強くなってくるでしょう

はたしてこのまま日銀が株を買い支える事が出来るのか難しくなってきます

そもそも、日銀が株を買って買い支えるなどをしても良いのかが疑問です

日銀が株を買い支えているという事は、日本は官製相場を作っているという事であり、中国のような一見資本主義に見えて、実は社会主義的な側面も持つ国とも言えます

おそらくはそうした是非も、今後含み損が増えていけば、批判の的になっていくのではないかと思われます

さらに巨大な含み損を抱えることとなったのが、年金積立金管理運用独立行政法人=GPIFです

長い名前で読者は読みたくなくなりそうですが、早い話が我々が積み立ててきた年金を資産運用しているところです

年金として積み立てた資産を、そのまま寝かせておくのではなく、株などを買って運用しているわけです

去年までは、株高を背景に、GPIFの運用成績は好調だったのですが、この株価暴落を受けて、含み損が巨大に膨れ上がっています

GPIFの昨年12月末の運用資産は169兆9900億円でした

そのポートフォリオと言いますけど、運用先の内訳は、国内債が35%、国内株25%、外国債25%、外国株25%のように配分されています

それらを勘案すると、株式と債券であわせて20兆円以上もの含み損が出ていると考えられます

さらにこれから暴落が続いていけば、含み損はさらに膨れ上がってきます

こちらも世間で騒ぎになっていないので、まだ世間で問題が分かっていないのだと思いますが、これから騒動になる可能性があります

何しろGPIFの資金が失われていけば、私たちの受け取る年金の額にも直結するでしょうから、騒ぎになるはずです

老後に2千万必要問題であれだけ騒いでいたのですから、年金がぐっと減らされるような可能性が出てくれば、世間でも大きな注目となってくるでしょう

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1 件のコメント:

  1. 本日のブログを読ませて頂いて思うのは、ここ数年の政府と日銀が見せかけの経済対策で国民を、だましそれが雪崩のように、国民に押し寄せる。
    今からの日本を象徴する序章ですね。

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