2020年1月21日火曜日

日本経済復活のカギはトランポノミクスにあり


日本のメディアはほとんど報道されませんが、いまアメリカの経済は絶好調です



アメリカの昨年のGDP成長率は2%台で、日本の0.6%という低成長からすると羨ましい限りです

2020年1月10日発表の米国失業率は3.5%となり、かつての失業率の高かったアメリカからは想像もつかないほどの低い率です

ニューヨーク・ダウ平均株価も2万9000ドル台の史上最高値を更新しており、まさに絶好調と言えるでしょう

こうした好調な経済についてはメディアでは語れることは少ないです

今までさんざんトランプを批判してきただけに、いまさら成果を伝えてしまっては、自分たちの見識の無さがバレてしまうからでしょう

この好調なアメリカ経済を作り出したトランプ大統領の経済ブレーンたちが書いた『トランポノミクス』という書籍があります


スティーブン・ムーア 氏とアーサー・B・ラッファー氏の書いた本の日本語訳です

この手の本は難しいものも多いですが、トランプ氏のと出会いから、政策を立案していく過程を描いており、物語としても楽しめます

スティーブン・ムーア 氏はヘリテージ財団特別客員フェローであり、元ウォール・ストリート・ジャーナル紙編集委員をされていた方だそうです

2016年の大統領選ではドナルド・トランプ陣営の上級経済顧問を務めていました

そしてもう一人のアーサー・B・ラッファー氏はサプライサイド経済学の父と言われる方です

レーガン政権で経済政策のブレーンを務め、米経済を復活させたレーガノミクスに大きな影響を与えたラッファー曲線を提唱した方として有名な方です

ちなみにラッファー曲線というのは、「減税をすれば、景気がよくなり、税収が上がる」ことを指摘した理論です

この書で述べられているトランポノミクスと述べる経済政策を分かりやすく言うと、以下の三つの政策になるでしょう


  • 減税
  • 規制緩和
  • エネルギー資源の自国開発


この政策を日本も見習って行う事が、日本経済復活のカギになるでしょう

同書では、まず減税をすることでかえって税収が上がると述べています

日本の法人税の減税の話しも出て来ていて、減税した事で、かえって全体の税収に占める法人税の割合が増えたと述べています

いま企業などは高い法人税を取られたくないために、利益を出さないようにしています

ある日本の大手企業なども、莫大な利益を上げながら、法人税をほとんど支払っていない所もあります

それはタックスヘイブンと言って、税金のかからない国にペーパーカンパニーを設立して、そこに利益をながしたようにすれば、儲けを消して税金を払わなくするなどのやり方をしているからです

これは一例ですが、企業は高い法人税を支払いたくないために、安い税率の海外に出ていったり、儲けが出ないように見せて、税金逃れをしようとします

ですので、法人税を低くすると、かえって税金を納める企業が増えて、税収が上がるという事です

減税をすれば景気が回復してきて、かえって税収は増えてくると同書で訴えています

そして財政支出には批判的な意見を述べています

財政支出というのは結局のところ課税を意味していて、支出した分を国民は課税されてお金を取られます

財政支出とはつまるところ政府による所得の再分配が行われることを意味します

豊かな者からお金を取って、貧しい人に配るという事です

それは結果として貧しい人々を増やして、豊かな人を引きずり下ろすことになります

ですので財政支出は富の再分配であり、経済を壊してしまうと言います


次に規制緩和が述べられています

トランプ大統領になってから、ひとつの規制を作る時には、二つ以上の規制を撤廃するように求めています

実際にはもっと多くの規制が廃止されたと言います

企業の活動を政府が規制する事によって、経済がとどまり、成長の妨げになってしまいます

そうした規制を撤廃し、企業にもっと自由な経済行動をさせる事で、景気をよくできたと言います

たとえばアメリカは石炭が多く取れる場所ですが、環境に良くないとして採掘が規制されていたそうです

こうした規制を撤廃していく事で、衰退していた経済を、再び再生する事が出来ています

そして三つ目の経済復活の要因としてサウジ・アメリカと呼ばれるように、アメリカ国内でのエネルギー資源の開発があります

その代表的なものがシェール革命でしょう

もともとオバマ大統領の時に開発されていたのですが、オバマ政権はこれを抑えていました

シェールオイルが出ると思われる国有地を貸し出さずにいたことろを、トランプ大統領になって大いに開発を進めたのです

するとアメリカはエネルギー資源の輸入国だったのが、ついに自国で賄えるようになり、輸出国になったのです

このように三つの政策によってアメリカの好景気は生み出されていきました

もう一つ上げるとすれば、これは経済ブレーンが提唱してのではなく、トランプ大統領が実行したものですが、フェアな取引を行うために、貿易品に関税をかけるなどの措置をとっています

経済ブレーンたちは自由貿易推奨の立場のようですが、トランプ大統領は貿易不均衡を正すために関税をかける事も辞さないとしています

これは公平な取引をするためだと述べています

中国などが不当に安い為替でいることで、貿易黒字を増やしたり、二国間での取引でアメリカは今まで不公平な貿易を強いられてきたとトランプは述べます

こうした不公平な取引を正すために、関税をかける事も必要だといいます

日本も人件費の安い海外に製造業が移っていき、産業の空洞化が進んでいます

日本もトランプ大統領を見習って、自国の経済を守るという考えを持つべきでしょう

以上あげましたように減税と、規制緩和、エネルギー開発、フェアなトレード(自国保護)、これらを軸に、日本も経済再生を行っていけば、景気も復活していくでしょう

関連記事



4 件のコメント:

  1. 現在の日本ではMMT理論による財政出動が景気を回復させると言われていますが、これもトランポミクスでは富の再分配であり課税であるということなのでしょうか。

    返信削除
  2. とてもスカッとする記事をありがとうございます!

    返信削除
  3. 人には「損したくない」という思いがありますが、それが結局損を産んでいるということですよね。
    目先のそういった思いが、将来的に自らに返って来るという構造そのものですね。

    こういったことをお国の問題だと他人事とするのではなく、個人の問題として考えて改善することで生活が変わってきます。
    そして、個人の意識が変われば集合意識も変わりますね。

    返信削除
  4. トランプのように自国ファーストでやってたら、経済は多少良くなるでしょう。でも反面環境問題やその他でひずみは出てきてますよね!

    返信削除