2020年3月4日水曜日

食料危機に備えよ!日本の自給率37%


日本の食料自給率は37%(2018年度のカロリーベース値、生産額ベースでは66%)と、危機的に低い水準です



主食のお米は100%国産で賄っておりますが、それ以外の食料のほとんどを輸入に頼っています

その他の自給率は、小麦が14%、大豆7%、果物39%、牛肉36%、豚肉49%、鶏肉64%、魚介類でも52%となっています

お米以外の穀物は、おもにアメリカに頼っており、トウモロコシは92%、小麦48%、大豆69%がアメリカからの輸入です

もしアメリカで異常気象や天候不順、害虫の異常発生など、食料不足が起こったり、政治上の問題で日本への輸入が途絶えてしまったら、私たち日本人は大きな危機に直面します

その他、水産物では、中国からの輸入が18%、アメリカ9%となっています

牛肉はオーストラリアが51%で、アメリカ40%となり、ほぼ両国からの輸入に頼っています

豚肉はアメリカ34%、カナダ18%、デンマーク16%となります

日本はカロリーベースでの自給率が37%しかないわけですが、では海外ではどうでしょう

カナダは258%、オーストラリア205%と両国は食料品の輸出大国となっています

フランスは129%、アメリカ127%、ドイツ92%、イギリス72%、イタリア61%、スイス57%となっています

そのなかでも、やはり日本は群を抜いて低いと言わざるを得ないでしょう

今回の新型コロナウイルスの発生によって、流通が止まり、食料品が入ってこなくなるという危機がありますし、他にも異常気象や、害虫による食料危機も懸念されます

たとえば今も、東アフリカを中心に発生した、サバクトビバッタの被害が発生しています

現在、このサバクトビバッタの被害が確認されている国は、ケニア、ソマリア、エリトリア、エチオピア、スーダン、マリ、モーリタニア、モロッコ、アルジェリア、タンザニア、マダガスカル、ジブチ、ウガンダ、エリトリア、オマーン、イラン、イエメン、オマーン、バーレーン、カタール、エジプト、クウェート、サウジアラビア、パキスタン、インドに及びます

さらにパキスタンから中国に飛び火しようとしているとの情報もあります

現在、4000億匹に増殖したバッタは、これから6月にかけて、さらに500倍に増えると国連から警告が出されています

これがさらに東南アジアや中国まで被害を拡大すれば、これらの地域でたいへんな食糧危機に見舞われるでしょう

中国はただでさえ豚コレラの発生で、豚が大量に殺処分され、豚肉が高騰しています

今回の武漢肺炎の封鎖によって、鳥のエサが入らなくなり、鶏も大量に殺されれる事態も起こっているようです

ここにきて、バッタが大量に入り込んで、作物を荒らしまわったなら、大規模な飢饉が訪れる可能性があります

そうした事態にでもなれば、日本も対岸の火事では済まなくなるでしょう

食料が、これらのアフリカやインド、中国などのたくさんの人口を抱える国に優先され、日本にあまり入ってこなくなる事態も想定されます

すると、日本でも食料の高騰や、品不足に悩む事となるでしょう

サバクトビバッタ以外にも、世界で拡散を警戒されている害虫にツマジロクサヨトウがいます

ツマジロクサヨトウは、蛾の幼虫で、北米-南米、アフリカ(エジプト、サハラ以南)、アジア(インド、中国、台湾、韓国、タイ、ミャンマー)で被害が広がっていて、日本でも発生が確認され始めています

このツマジロクサヨトウは繁殖が速く、拡大の距離は広く、根絶が難しく、幼虫が農業に及ぼす損失は甚大であり、農業に深刻な災害をもたらします

この害虫は、中国でも拡大を続けており、これからさらに大きな被害をもたらしてくるでしょう

アフリカの一部地域では農作物の70%が、ツマジロクサヨトウによる食害で、壊滅的な被害を受けているとの報告もあります

この虫もバッタと同じくアフリカ原産で、長大な飛距離を飛び、アフリカからアジアへと侵略をしています

このように世界は食料危機の可能性を含んでいるため、日本も自国で農作物を生産し、地産地消を進め、自給率を高めていく必要があるでしょう

食料問題は国防問題とも言えます

関連記事




7 件のコメント:

  1. 食料の安全保障は国防であると、昨日偶然同じことを考えていました。
    日本の家畜の飼料の大半は海外の穀物に頼っているため、これが不足すれば国内外の食肉や乳製品は大変高騰するでしょうね。同時に需要と供給の関係で海産物も値上がりしそうなものです。
    あとは食料としての大豆の自給率は24%とのことで醤油や味噌が手に入らない事態になるかも…味噌や醤油のない食生活など正直想像できません…肉が食べられないより心が荒みそうです。
    農産物については先進国ではどこも様々な形で国が生産者を補助していますが、日本はあまりなされていません。
    国民を守るために国が農業や漁業をもっと助けなければならないと私は思っています。

    返信削除
  2. トイレットペーパー騒動があったから、食料難の話を家族に言っても全然信じてくれません。どうしよう。

    返信削除
  3. 人が生きるために食べなければならないと言う基本な事が、戦後の日本は経済優先で、自給率が下がってきていました。田んぼや畑が無くなり、ビルや住宅が作られ、経済を発展して裕福になったように見えますが、足下は軟弱で国内だけでは、一人が、一日一食食べるぐらいしか自給率がありません。今からですど、かなり遅いですが、今からでも、日本の方向を、自給率アップに向けて動かなくては手遅れになると思いました。5年前から、家庭菜園を個人的にはやってますが、国民全員でやれば少しは自給率アップにつながると思いました!

    返信削除
  4. 先生。この問題を取り上げていただいてありがとうございました。
    最近、極端な話、我が国は鎖国状態にしていいのではないかなぁと思っていました。
    そのためには、食料自給率を上げないといけません。明治以前の開国する前の食生活に戻ってみてはどうでしょう!体の調子もよくなると思います。

    返信削除
  5. 私も家庭菜園に力を入れだしております。スーパーの安売りで買うよりも、材料費や労力が掛かるかもしれませんが、食べ物を自給できないことほど、心元ないことはありません。何故、国政がこんな基本的なことを疎かにしてきたのかは、大国への忖度だとは思いますが・・・。でも、地方行政のほうは、個人で野菜を作りたい人への土地の斡旋とかしている場合もあるので、そういう動きがもっと活発になればいいですね。

    返信削除
  6. 日本人は愚民化されているのであらゆる方面に対する危機管理意識が抜き取られているのでしょうね。
    手先目先の対処も必要ですが、根本的な問題として洗脳状態から目覚めないと日本人は実際の食糧危機や疫病や戦争を待たずして集団パニックで自滅していくんじゃないかと危惧しています。
    行き過ぎた個人主義を改め、村のような規模で小さく強いコミュニティを全国に張り巡らせることができれば実は大きく見えるいくつもの問題を解決できるのではないかとこの頃夢想しています。

    返信削除
  7. トイレットペーパー騒動・・・大きいドラッグストアやコンビニにしかいかないから無いんだよ。
    ちかくの商店、余裕であったよ(苦笑)
    マスクもあったらしいけど、さすがに常連客に売ったそうです。日頃の繋がりって大切だね。

    返信削除