2020年3月18日水曜日

株安で危機に瀕するソフトバンクG


新型コロナウイルスの世界的なパンデミックの影響もあり、日本を含め株価の下落が続いています



アメリカのダウ平均株価は、昨夜は持ち直して、1000ドル以上の上昇を見せていますが、その前の日には、3000ドル近い暴落をしていますので、単なる落ち過ぎた分の戻しにしか過ぎないかも知れません

日経平均も、今日の終値は16726円でした

わずか一か月前は24千円近くまであったのが、ここまで落ち込んでいます

ただ、安倍政権になって、確かに株価は値上がりしていたのですが、日本のGDPはほとんど上昇を見せておらず、ずっと横ばいでした

GDPが伸びない中で、株価だけが値上がりしていたのです

これははっきり言えば、日銀と年金基金が買い支える事で、官製株高を作っていたからでしょう

安倍政権の評価として、株価の上昇がありますので、日経平均が上がる事は、安倍政権への評価を高める事にもなり、買い支えていたというのが実情でしょう

今は16000円台に落ちていますが、GDPから見たら、現在が実態の評価に近くなったとも言えるでしょう

今までがバブルであり、現在が実態に近づいているとも思えます

今回はリーマンショック級の出来事だと言われますが、リーマンショックでは株価が41%も下落したと言われています

これを当てはめると日経平均は14千円台まで落ちてもおかしくないことになります

また、リーマンショックの時には、最安値で日経平均は7千円を割るまでに落ち込んでいます(2008年10月28日に6,994円をつける)

そう考えると、今回も7千円を割るまで落ち込む可能性もありえるでしょう

こうした株価の下落を受けて、窮地に立たされているところがあります

大手企業で言えばソフトバンクグループがあります

同社の株式も大きく値を下げていて、今日の終値は3,246円まで落ち込んでいます

ソフトバンクグループは孫正義氏率いる投資会社であり、ベンチャー企業に投資して、大きくなって株式上場させ含み益を出します

しかし、投資先にはシェアオフィス事業を手掛けるウィーワークなど、実態の怪しい企業がいくつもあります

やっている事は優れたところが無いのに、過大に評価されて、投資を呼び込んでいるような会社が多くあります

そうした所に投資資金を大量にいれているため、今回の株式暴落などもあると、同社は危機に立たされるわけです

ソフトバンクグループは、先日の13日に5000億円を上限とした自社株買いを行うことを発表しました

これは株価を上げるための手段であり、逆に言えば、株価の下落がどれほど同社にとって打撃になるかを示していると言えるでしょう

ソフトバンクグループは、投資資金を作るために、自社の株を担保にしてお金を借りています

みずほ銀行などが、株を担保にお金を貸しているわけです

そうすると株価が値下がりすると、担保価値が下がってきますので、その分の損失を補填するように言われるでしょう

追加で保証を入れるように言われるわけです

ソフトバンクグループは、株価が下落してしまうと、資金繰りが苦しくなり、同社の首を絞めてしまう事になります

ですので、一生懸命自社株買いなどをして、株価を上げようとしていたのですが、続落している状況です

もしも株価の下落がさらに続くようなことになれば、同社は経営危機に陥るでしょう

これから金融危機の時代に突入すると思われるため、同社は窮地に立たされるものと思われます

長くなりましたので、日銀とGPIFについては後日として、今日はここまでといたします

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3 件のコメント:

  1. いつも拝見しております。
    勉強になりました。

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  2. マスクの大量寄付は大変ありがたいのですが、もしかして、世のお金持ちが寄付の名の元に大量発注確保しなければ、もしかして、普通に私たちの手元にくるのでは?と思ってしまいました。
    見識違いだったら大変申し訳ございません。

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  3. ソフトバンクグループ資産4.5兆円売却へ
    先生が仰る通りキナ臭くなってきました。

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