2019年12月13日金曜日

中国の正体!現実のディストピア社会


イギリスの作家ジョージ・オーウェルの小説『1984年』という未来社会を描いた物語は、冷戦下の英米で爆発的人気となり、多くの人に読まれました




この小説は未来におけるユートピアとは正反対のディストピア(反ユートピア)社会を描いたもので、全体主義によって支配された恐怖の未来社会を描写しています

1949年に出版された小説ですが、そこにはテレスクリーンという、テレビと監視カメラを合わせたような装置が登場し、国民の行動がすべて政府によって監視される社会が登場します

そこでは政府に反感を持つ人間は捕まって拷問を受け、「正統」な人間に洗脳されて出ていきます

作家のアントニー・バージェスの小説『時計じかけのオレンジ』は、有名なスタンリー・キューブリック監督が映画化していますが、こちらは1984の影響を多く受けて作られていると思います

またテリー・ギリアム監督の映画『未来世紀ブラジル』もこの1984に触発されて創られたものでしょう

そのように後世にも様々な影響を与えた小説です

しかし『1984』は単なる小説ではなく、未来社会を予言した書物ともなっています

現在の中国で『1984』は現実のものとなっています

中国ではすでに約二億台の監視カメラが街頭に設置されていると言われています

これらの監視カメラがネットワークでつながる「天網工程」というプロジェクトも進み、国中で国民の動きが監視されます

この監視カメラを用いることで、顔認証を行い、誰が今どこにいるのかを特定されます

監視カメラに顔が映ることで、AIが自動認識し、それが誰であるかを特定するのです

そのため、政府に反抗するような行動を取ったものは、即座にそれが誰か分かるようになります

これによって犯罪を抑制するという事もあるでしょう

犯罪を犯そうとしても、カメラに写され、すぐに特定されてしまうため、犯罪が減るという考えです

たしかにそうした面もあり、強制的に善人にさせる力もありますが、政府に反抗した者もすぐに捕まってしまう社会にも通じます

いま香港でデモ活動などが活発ですが、顔認識によって、誰がデモに参加したなどのデータが残り、後々に捕まったり、不利益を被る可能性も出てきます

今はまだマスクをしていると認識できずに、死角となる部分も多くあります

しかし将来的には、どこにいても監視され、マスクの下の顔まで認識される時代がくるでしょう

そうなると誰も国内で中国共産党に逆らえる者はいなくなり、国民はみんな洗脳されて政府を称賛するしかなくなります

中国は問題となっているウイグル自治区で、ウイグル人を監視するためのシステムを構築しています

ウイグル自治区では、人々は監視カメラでみられて、不信な動きをしていると思われたら、拘束され、強制収容所に入れられます

監視カメラの映像だけでなく、携帯電話のやり取りなども情報収取されています

そしてテロ対策の名目で、顔認識を使って特定の人物を抽出するわけです

「職業教育訓練センター」と称する強制収容所に入れられたウイグル人は、信仰を棄教させられ、中国共産党と指導者を称賛するように洗脳されます

まさにオーウェルが『1984年』で描いた未来社会が中国で現実となっています

恐るべきデストピア社会が中国に誕生しているのです

日本も欧米各国と共に、この恐るべき人権弾圧に声を上げる時ではないでしょうか

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5 件のコメント:

  1. 安倍首相は、予定していたインド訪問を取りやめる検討に入ったそうです。
    親日国のインド訪問を取りやめるとは、、
    やっぱり中国に配慮してなのですかね?この調子ですと、日本は厳しい未来かもしれませんね。

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  2. 最近は日本でも犯罪の解決に監視カメラが活用されています。
    報道でそのようなケースを見ると、犯罪の解決に役立ち、治安を保つことができるという期待と、
    反面、監視社会に近づくのではという危惧が心をよぎります。
    刃物、インターネット、自動車、原発…これらは私たちの生活にもはや欠かせないものです。しかし使い方を間違えると恐ろしいもので、監視カメラもその意味ではこれらに類するものだと思います。
    行きすぎた国家社会主義では本来なら便利な道具も人々を縛り虐げることに使われてしまうということですね。

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  3. 被害者をコンクリで生き埋め──病的すぎる中国当局の隠蔽体質https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20191213-00000004-courrier-cn

    中華民国(蒋介石)台湾と中華人民共和国(毛沢東)は、違うんですね。
    新興宗教のパンフレットに、後者は人を人と思わず物(指導者の所有物)と思っていると書かれていましたが本当だと思いました。

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  4. 我が国も、国際社会に中国の人権無視の暴走を提言することはもちろんですが、
    一歩間違えると我が国も、国民が、マイナンバー等
    で国家から監視されてる状況がつくられてることも注視しなければいけないと思います。

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  5. 今はアメリカ国籍の中国系作家、イーユン・リーさんの小説を読んで衝撃を受けたことがあります。内側から見た中国社会はまさに悪夢でした。

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